はじめに
最初に、日本の都市計画の仕組みの一つを構成する「都市計画法」についてお伝えします。都市計画法を知ることで、日本の都市の骨格がどうなっているのか、どのような仕組みがあるのか分かるようになります。
都市計画法について
都市計画法の第1条では、その目的として、「健全な成長、秩序ある開発、および社会の総合的な福祉を確保するため、都市の計画、規制、開発に関する規則を定めること」と明記されています。
安全な建築を建てるためには建築基準法への準拠が必要であるのと同じように、都市開発を開発したり、街をつくることについても、体系的な規則に従って行われています。
1. 都市計画区域と非指定区域について
都市計画法では、日本の国土は「都市計画区域」と「準都市計画区域」に区分されています。 まず「都市計画区域」は、都市として総合的に整備・開発・保全を進めるために指定される地域で、日本の総人口の約95%がこの区域内に居住しています。面積としては国土の約4分の1に過ぎず、残りの約4分の3の区域に住む人口は全体の約5%です。このことから、日本では多くの人口が比較的限られたエリアに集中して暮らしていることが分かります。
一方、「準都市計画区域」は、都市計画区域には指定されていないものの、将来的に市街化が見込まれる地域などに設定される区域です。全国で46市町村にまたがり、面積は約65,657.5ヘクタールと限定的で、特に北海道と福岡県に多く分布しています。
これらの区域の位置や範囲は、国土交通省が提供する「全国都市計画GISビューア」で確認できます。
それでは「都市計画区域」と「都市計画区域外」の違いや、「地域地区」などの説明をしていきます。
2. 都市計画区域はさらに3つの区分に分けらる
無秩序な開発を防ぎ、計画的に都市を開発していくため、都市計画区域は次のように区分されます。
- 市街化区域
- 市街化調整区域
- 非線引き区域 (どちらにも区分されていない地域)
「都市計画区域」と「非線引き区域」の割合は、概ね半々です。
市街化区域は、優先的かつ計画的に市街化が行われ、市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域と位置付けられており、原則として開発行為は禁止されています。
特に市街化区域(または同等の機能を持つ区域)には、全人口の約7〜8割が集中しています。残りの1割未満の人口が、都市計画区域外に住んでいます。
3. 用途地域について
市街化区域では、必ず用途地域を定めることになっています。大きく「住居地」「商業地」「工業地」の3つに区分したうえで、13種類の用途地域を定めています。各用途地域では建築物の用途や容積率、建ぺい率、高さなどが規制されており、これに反する建物は建築できません。
各地域では、建物の用途、容積率、建ぺい率、高さ制限などの主要な事項が規制されています。
これらの規制に適合しない建物は建設することができません。次の章では、ゾーニング地区の13の土地利用区域について解説します。

